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ジャパン庭園マイスターズの技

出展庭園「せせらぎの里に聞く…秋の詩」には
庭師の技が活きています。
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 木に大きな負担を与えるため、本来、真夏には移植は行わないのですが、フェア開催時期に合わせた施工であったため、猛暑のなかの植栽工事となりました。それぞれの木は植える前に枝葉を落として水分の蒸散量を抑え、根にたっぷりと水を与えながらの植えつけとなりました。
 土には全体に竹炭を混ぜました。竹炭には土壌に酸素を供給し、通気、水はけ、保水性をよくする働きがあります。さらにミネラルの補給と同時に微生物も増殖させ木の発根を促します。木の生育に十分な環境づくりを第一歩として、植栽を考えたのです。
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 木の姿かたちは決して一様ではありません。同じ種類の木でもよく見るとそれぞれに個性があります。木を植えるときは、その場で木を回して向きを検討します。
 木には表と裏があり、どの方向に向ければ最も見栄えがし、庭の景色としていかせるかを十分に考えるのです。このような木の植え方をするのは世界中でも日本の庭師だけでしょう。


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 延段は京都産の「さざれ石」を使って、「あられこぼし」という手法でつくりました。その名の通り、あられをまき散らしたような草体の敷石です。「君が代」にも歌われているさざれ石は、雨水などで石灰岩が溶解し小石を凝結させて、長い歳月をかけて徐々に大きくなった石です。石ひとつひとつのかたちを吟味しつつ組み合わせて敷き並べ、美しい目地模様の延段をつくり出しています。
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 水鉢からあふれた水が一筋の流れをつくります。流れのなかに、そして岸辺に配られた大小の石によって導かれ水はいきいきとした表情を見せます。上流は渓谷のような軽やかな流れ、瀬落とし(小滝)を経て、中流、下流に行くに従って徐々にゆったりとした流れへと変化します。ところどころセキショウをあしらったジ蛇籠を置いて、流れ全体の表情をほどよく和らげています。
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