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うどんこ病

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 庭のもみじ、さるすべり、バラ等は夏になると必ずと言って良いほど「うどんこ病」が発生する。街路樹のアメリカハナミズキにもよく見かける。

  その他エノキ、マサキ、ユキヤナギやナラ、カシの類の様な広葉樹の殆どに多発する。樹木の他に野菜や果樹にもこの病気は発生し、生育を著しく抑制している姿をよく見かける。



  「うどんこ病」の病原菌はカビで、それぞれの作物を加害する「うどんこ病」菌は種類の異なる事が多い。そのため、同じ薬でも作物によって薬剤の感受性が異なる。特にさるすべりやもみじに発生する「うどんこ病」は一度発生すると薬剤散布を数回繰り返してもなかなか治らないので困る。また、シラカシ等カシ類に発生する「紫かび病」も「うどんこ病」の一種である。「紫かび病」は葉裏に黒紫褐色の不整形の大きな斑紋を作る(葉表は不整系の淡黄緑色の斑紋で中心に褐色の小さな斑点ができる)ので見分けやすい。

  「うどんこ病」は落ちた罹病葉上で冬を越し、春になって展開した新葉に「うどんこ病」のカビの胞子が付着する。冷涼で乾燥気味な夏は蔓延しやすい傾向がある。


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防除


 発病すると美観も悪く、新梢の生育を極端に抑制するので必ず防除したい病気の一つである。散布適期は発病を見たら、直ぐにでも散布したい。

  高い効果を出すためには薬剤の濃度を高めるより、基準濃度で散布水量を多くし葉裏にも十分散布液がかかる様心がけて欲しい。

  薬剤はトップジンM水和剤の1500〜2000倍液、サンヨール乳剤の500倍液、サンヨール液剤AL(ホームスプレーの容器に入っているので、そのまま散布が出来る)
また、小規模な庭木で手の届かない所に散布したい場合は「高枝スプレー竿」を使って、マネージエアゾールを散布すると便利がよい。


(造園連新聞17年8月1日付、
 969号掲載)
<文と写真>
  (株)三共緑化 顧問 井村光男
一般社団法人
日本造園組合連合会
(略称:造園連)

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