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褐班病(つつじ)

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 春先、新葉が開ききった頃に葉の葉脈に沿って3から5mmの褐色の斑点が一斉に出る。被害が大きいと見ている間に落葉し、垣根等に大きな穴が開き景観上好ましくない状態になる。
 これがつつじの褐斑病である。特にオオムラサキに発生しやすいがつつじやもちつつじにも多く発生する。また、カルミヤにも同様の病斑ができるが病原菌が異なる為、つつじに伝染する事はない。



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オオムラサキの被害葉

 つつじの褐斑病をよく観察してみるとつつじの葉上に角ばった病班ができて、その病斑周辺部分が黄変している。秋季に蔓延を始め、葉上または落葉上の病斑部分全面に微小な黒点(胞子の塊)を作り、冬を越す。春先、胞子は雨滴などの水分とともに飛び出し、感染を繰り返す。
 この病気は毎年同じ場所から発生が見られ、年々被害が拡大、激化するので、早期に防除する事が一番大切である。特に落葉からも伝染する為、落葉の処理や薬剤散布も十分に行って欲しい。


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オオムラサキの被害葉

防除


 病気を見つけたら直ぐに薬剤散布が必要である。
 薬剤は発病極初期なら銅剤を散布し、発病が進んでいればトップジンM水和剤1500倍またはサンヨール乳剤1000倍の散布が望ましい。5から9月頃までに3から4回を十分量の薬液で葉裏にもかかるように散布する事が重要である。


(造園連新聞18年3月11・21日付、
 984号掲載)
<文と写真>
  (株)三共緑化 顧問 井村光男
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褐班病(つつじ)|一般社団法人日本造園組合連合会(略称:造園連)