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「リガーデン」の勧め 〜庭を見つめ直して〜

 仕事がら街の風景を見て歩くのがたまらなく好きです。特に閑静な住宅地を歩くと家々の塀の内側が気になって気になって仕方ありません。「庭師の哀しいサガ」ってやつでしょうかね。いつもキョロキョロとしているので挙動不審の怪しい人物と思われやしないかと時々心配になるのですが…。

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庭を「バリアフリー」に 〜スロープを付け段差をなくす〜

 世界でも類を見ないスピードで日本は今高齢化社会へと向かっており、安全で安心かつ楽しみのある老後の生活を提供していくことは社会的な義務となりつつあります。公共施設、公共空間のバリアフリー化は努力規定から義務規定へと移行していくことでしょう。

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植木職人のハサミ 〜大きさが手になじむ物を〜

 若い職人が植木の手入れをしています。チョキッ、チョキッ、チョキッ…。ずいぶんといい音を出すようになりました。長年、この仕事をやっていますと、音を聞いただけで職人の技量がわかるのです。

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植物にとって良い土とは 〜弱酸性で肥沃な土壌〜

 「まだ庭が完成したわけではありませんよ」
 庭の施工が完了したときに、私はお客さんにこう言います。施工の完了段階ではただ庭の形が出来上がったのに過ぎないのです。1年、2年、3年と時を経て木々が根づいて土になじみ、1本1本の木がもともとその場所にあったような風情となったとき、初めて庭が完成したといえると思っています。


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庭師は枝を切らない!? 〜剪定は木を若返らせる〜

 よく、この木は大事だから、枝を切れないと言う人がいます。でも、そうじゃないんですね。木を伸びるがままにしておきますと、枝葉が茂り過ぎて姿かたちが悪くなるばかりでなく、日当たりや風通しが悪くなり、枝が枯れたり病気や害虫に侵されたりします。

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「木を生かす」ための剪定 〜枝おろしと枝透かし〜

 庭木が枝葉を茂らせ少々うっとうしくなってきました。さあ、ハサミを入れましょう。と、ちょっと待ってください。床屋さんじゃないのですから、いつでも好きな時にというわけにはまいりません。剪定は多かれ少なかれ木に負担を与えるものなのです。時期を間違えると木が衰え、場合によっては枯れてしまうこともあるのですよ。

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生垣の刈り込み 〜下から上へが基本〜

 私たちが新人にやらせること、それはまず掃除と草取りです。それを卒業したら、次に生垣の刈り込みです。私もまだ駆け出しのころは刈り込みバサミばかり持たされておりました。

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庭の雑草を刈る 〜見つけ次第に取る〜

 先日、昔からなじみにしているお客さんのお宅を3カ月ぶりくらいに訪ねました。縁側から庭を見せてもらうと、何と草ぼうぼうではありませんか。本来、芝生が青々と美しい庭なのですが、ちょっと目を離すとこれです。

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花木の剪定は時期を選んで 〜ツツジ祭り後のミステリー〜

 近所の奥さんの話です。 

 ある神社で毎年行われているツツジ祭りに行ったのですが、日にちを間違えてしまい一昨日が楽日だったとのこと。でも、せっかく来たのだから、まだ花は咲いているだろうと境内に足を踏み入れたところ、なんと一輪の花もありません。祭りが終わったとたん、何千株とあったツツジがいっせいに花を終わらせてしまうなんてことがあるのでしょうか、と大変不思議に思ったということでした。


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コデマリの荒治療 〜時間かかる施主との信頼構築〜

 つきあってまだ1年未満のお客さんはなかなか私たち庭師を信頼してくれません。庭の手入れにお邪魔すると、時々縁側で奥さんが心配そうな顔で様子を見ていらっしゃる。

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花咲く生垣を 〜庭に華やかさを生む〜

 生垣をつくる場合に、費用の一部を補助してくれる制度を取り入れている自治体が全国的に多くなってきました。「○○さんのところが生垣にしたから、うちも」というように草の根的に広がり、1戸1戸の住宅が緑を増やせば、それだけ地域の緑化につながります。われわれにとっては大変喜ばしいことですね。

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松は手で慈しむ 〜恋人に接するように〜

 「…木高き松を吹く風の、声も秋とぞ聞こえぬる…」(『梁塵秘抄』より)

 「松風」という言葉がありますが、マツの梢を渡る風で季節を感じる感性はわが国独特のものですね。姿のいいマツは心地よい音色の松風を奏でます。特に幹の美しいアカマツは庭木の女王。姿のいいアカマツが1本あるだけで、その庭は身の引き締まるような格調高さと、一句ひねりたくなるような風雅な気品を備えることができたのです。


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枝葉のリサイクル 〜燃やせぬ落ち葉の行方〜

 去年の暮れのことだったでしょうか。知り合いのお寺の住職がこう嘆いていました。

 「落ち葉を燃やすとダイオキシンが発生するという報告がされてからというものの、落ち葉の野焼きが禁止されちゃいましてね。『燃すに燃やせぬ恋心ならぬ落ち葉かな』といった心境ですよ。落ち葉は事業系有料ゴミとなってしまうし、廃棄物処理業者に任せるにもお金がかかり過ぎますしね。しょうがないから木を何本か切ってしまおうかと思っているんです」


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庭木の害虫退治 〜殺虫剤の使用は慎重に〜

 「庭にはおいしそうなごちそうがいっぱい」とあまたの害虫どもがほくそ笑んでいます。言うまでもなく、餌食となるのは大切な庭木です。

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庭石の秘められた力 〜景観に加え植物の保護も〜

 先日、長年つき合ってきたお宅が代替わりして、それに伴いリガーデン、すなわち庭の模様替えをして欲しいとの依頼がありました。現在の庭は庭石をふんだんに使った和風庭園なのですが、昨今のガ−デニングブームの影響でしょう、草花を中心とした明るい庭に変えて欲しいとのことで、今ある庭石はすべて引き取ってもらいたいということでした。

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リコリスの魅力 〜ヒガンバナの葉は何処に〜

 ヒガンバナの葉を見たことがありますか?

 ある講習会で質問をしたところ、「ヒガンバナって葉があるのですか?」と逆に聞かれました。

 まだまだ残暑が厳しく、秋風が恋しくなるころ、ヒガンバナはニョキニョキと伸びた茎の先端に燃えるような緋色の花を咲かせます。その姿を見ると確かに茎のみで葉はありませんね。


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気楽に楽しむ果樹 〜美しい花が咲けば喜び2倍〜

 先日、スペイン各地を旅行してきました。特に心に残った町が、地中海沿岸のコルドバです。旧市街の民家には必ずパティオと呼ばれる中庭があります。

 パティオには壁一面に鉢が飾られ、花があふれんばかりです。そこにオレンジの木が涼しげな木陰をつくっているのが印象的でした。コルドバにはいたる所にオレンジの木がありました。街路樹さえもオレンジなのです。日本ではちょっと考えられませんね。


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宿根草ガーデンのすすめ 〜ほったらかしでも花が咲く〜

 ここ数年、非常に華やかな庭が増えてきました。私のお客さんのなかにも花壇をこしらえて、思い思いの季節の花を楽しんでいる方が多くなってきました。

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ライトアップで夜の庭を楽しむ 〜樹木への影響を考慮して〜

 光を受けたシダレザクラがあでやかな姿を現し、池の中島が闇の中に幻想的に浮かび上がります。
 東京の六義園では毎年、サクラが咲く春と秋の紅葉のころに庭園をライトアップするイベントを開催しています。私もこの春に見てきましたが、その美しさに息を飲み、しばし夢幻の世界へといざなわれました。


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ししおどしと水琴窟 〜余韻の音風景を楽しむ〜

 チョロチョロとささやかな水の音が静けさを際立てています。時折、ししおどしのコーンという音が、静寂な空間に点を打つかのように心地よく響きます。その後もしばらくは庭全体に音の余韻が残り、その余韻が消えるころ再びコーンと響きます。この音を聴くと、私は座禅中に警策で打たれたような引き締まった気持ちになります。

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